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80代の白髪染めにおすすめの方法と色選び・グレーヘア移行まで完全解説

80代の白髪染めにおすすめの方法と色選び・グレーヘア移行まで完全解説

80代になると「髪や頭皮への負担は大丈夫かな?」「私に似合う上品な色ってどんな色だろう?」なんて、若い頃とはちょっと違う白髪染めの悩みや疑問を感じていませんか。

ご家族が染めるのを手伝う機会が増えて、安全なやり方を知りたいと思っている方も多いかもしれませんね。

この記事では、80代の白髪染めを安心して楽しむために知っておきたい大切なことから、具体的なやり方、そして白髪を活かす新しいおしゃれまで、あらゆる情報を分かりやすく、深く掘り下げて解説します。

白髪染めの種類と特徴、例えばカラートリートメントとヘアカラーでどんなところが違うのか、アレルギーを防ぐためのパッチテストの大切さと正しいやり方、そして美容院と自宅染めの良い点・気になる点まで、基本的な知識をスッキリまとめました。

さらに、80代に人気の髪色トレンドや、肌をいきいきと見せる色選びの基本、新しく生えてくる白髪が目立ちにくい色の特徴も詳しくご紹介します。

ぜひ最後までチェックして、あなたにピッタリの方法を見つけてくださいね。

記事のポイント

  1. 80代のデリケートな髪と頭皮に優しい白髪染めの種類
  2. 肌が輝いて若々しく見える、自分にピッタリな髪色の選び方
  3. 白髪染めをやめる選択肢「グレーヘア」へキレイに移行する方法

80代の白髪染めを始める前に知っておきたいこと

  • 白髪染めの種類と特徴(カラートリートメント vs ヘアカラー)
  • パッチテストの重要性と実施方法
  • 美容院と自宅染めのメリット・デメリット

白髪染めの種類と特徴(カラートリートメント vs ヘアカラー)

80代の白髪染めを考えるとき、まず最初に、とっても大切なステップは「染料の種類」をちゃんと知ることです。

白髪染めとひとことで言っても、その仕組みや髪・頭皮への影響は全然違います。

自分の髪の状態や体質、そして「これから白髪とどう付き合っていきたいか」という自分のスタイルに合わせて一番良いものを選ぶことが、これから先もキレイで健康な髪をキープできるかの分かれ道になるんです。

今よく使われているのは、主に4つのタイプ。

それぞれの良いところと気になるところをしっかり理解して、あなたにピッタリな方法を見つけていきましょう。

ヘアカラー(酸化染毛剤)

一般的に「白髪染め」として一番よく知られていて、白髪をしっかり隠したい、色持ちを一番に考えたいという場合に選ばれるタイプです。

医薬部外品というカテゴリーで、2種類の薬を混ぜて使うことで、髪の中から化学の力で色を出します。

仕組み:1剤のアルカリ剤が髪の表面のキューティクルを開けて、2剤の過酸化水素が髪の中のメラニン色素を脱色します。

そこに1剤の染料が入り込んで、中で酸化して大きな粒に変わることで色がくっつきます。

この仕組みのおかげで、一度で白髪を芯からしっかり染め上げて、2〜3ヶ月という長い間、色をキープできるんです。出典:日本ヘアカラー工業会

メリット
色のバリエーションがすごく豊富で、黒髪も白髪もムラなく同じ色に染められます。
カバー力と色持ちが一番良いのが最大のメリットです。

デメリット
髪と頭皮への化学的な負担が一番大きい方法です。

特に、染料に含まれるパラフェニレンジアミン(PPD)をはじめとする「ジアミン系」と呼ばれる成分は、アレルギーによる皮膚炎の原因になることが知られています。

だから、使う前には毎回必ずパッチテスト(皮膚アレルギー試験)をすることが、製品への注意表示で義務付けられている大切なルールになっています。

ヘアマニキュア(酸性カラー)

髪の中には入らずに、表面を色でコーティングして染めるタイプです。

髪へのダメージはできるだけ避けたいけど、ある程度の色とツヤは欲しいな、という方におすすめです。

仕組み:酸性の染料が髪の表面とくっついて、セロハンみたいに髪1本1本をコーティングします。

キューティクルを開かないから、髪の組織を傷つける心配がありません。

メリット
髪へのダメージがすごく少なくて、むしろコーティング効果で髪にハリ・コシ・ツヤが出るんです。
白髪を半透明に色づけるので、自然でやさしい仕上がりになります。

デメリット
色持ちは2〜4週間くらいと、ちょっと短め。

髪の表面にくっついているだけなので、汗や雨で色落ちしたり、シャンプーするたびに少しずつ色が抜けていきます。

あと、地肌につくと色が取れにくいので、根元から少し離して塗る必要があります。

カラートリートメント

シャンプーの後に濡れた髪に使って、数分置いて洗い流すだけ。

毎日のお風呂タイムで、トリートメントしながら少しずつ白髪を染めていく、一番手軽で髪に優しい方法です。

仕組み:化粧品という扱いで、トリートメントの中に染料(HC染料や塩基性染料)が入っています。

この染料は粒が小さいのでキューティクルのすき間から入ったり、髪の表面にくっついたりして、使うたびに少しずつ色を足していくんです。

メリット
一番のポイントは、髪をケアしながら染められること。ダメージの心配はほとんどなくて、毎日でも使えます。
素手で使えるものも多くて、とっても手軽です。

デメリット
一回でハッキリ染まるわけではなく、色が定着するには何回か続けて使う必要があります。
使うのをやめると、シャンプーのたびに自然に色が落ちていきます。

ヘナカラー

「ヘンナ」という植物の葉っぱを粉にして、水で溶いて使う100%植物由来の染料です。

化学的なものを避けたい、ナチュラルなものが好きという方からずっと人気があります。

仕組み:ヘンナの葉っぱに入っている「ローソン」という赤い色素が、髪の主成分のケラチン(タンパク質)に絡みつくようにくっついて色が出ます。

メリット
髪のタンパク質を強くする働きがあるので、髪にハリ、コシ、ツヤを出すトリートメントみたいな効果も期待できます。

デメリット
染まる色がオレンジ系だけです(黒っぽくするには、ヘナの後にインディゴ(藍)で2回染める必要があります)。
染めるのに時間がかかるし、独特な草の匂いがあります。それに、植物アレルギーが出る可能性もゼロではありません。


80代のデリケートな髪と頭皮を一番に考えると、選ぶ基準は「色持ちの良さ」よりも「髪と頭皮への優しさ」です。

ダメージをできるだけ少なくしながら、白髪を自然にぼかしたいならヘアマニキュア、毎日のケアの一部として手軽に、そして一番優しく染めたいならカラートリートメントが、特におすすめの選択肢になります。

パッチテストの重要性と実施方法

ヘアカラー(酸化染毛剤)を使うときに、どんな理由があっても、絶対に省いてはいけないのが「パッチテスト(皮膚アレルギー試験)」です。

これは、染料でアレルギーが出ないかを前もって確かめる、自分の体を守るための、一番大事な安全チェックです。

なぜ「毎回」パッチテストが必要なの?その理由

「もう何十年も同じものを使っていて、一度もかぶれたことないから大丈夫」という考えは、実はとっても危険な思い込みなんです。

ヘアカラーによるアレルギーは、花粉症みたいに、誰にでも、ある日突然起こる可能性があります。

その仕組みは、体の中の「アレルギーのコップ」によく例えられます。

ヘアカラーを使うたびに、アレルギーの原因になる物質が少しずつ体にたまって、その人の限界(コップの大きさ)を超えた瞬間に、アレルギー症状としてあふれ出してくるんです。

これを専門用語で「感作(かんさ)」と言います。

80代の方は、これまでヘアカラーを使ってきた回数が多い分、このコップがいっぱいになりかけている可能性が、若い人より高いと考えられています。

一度アレルギーになると、皮膚がかゆくなったり、赤くなったり、腫れたり、水ぶくれができたりします。

ひどくなると顔全体がパンパンに腫れたり、呼吸が苦しくなるアナフィキシーショックという、命の危険がある状態になることもあります。

そして、一度でもアレルギーになってしまうと、その原因物質が入ったヘアカラーは二度と使えなくなってしまいます。

「ノンジアミン」「植物由来」「オーガニック」みたいな優しいイメージの言葉が書いてある製品でも、絶対にアレルギーが起きないわけではありません。

原因物質はジアミン以外にもあるかもしれないので、酸化染毛剤タイプのヘアカラーを使うなら、製品の種類に関係なく、毎回必ずパッチテストをしましょう。

安全を守るための正しいパッチテストのやり方

パッチテストは、髪を染める予定のちょうど48時間前に行うのがルールです。

すぐに反応が出ないで、時間が経ってから症状が出る「遅延型アレルギー」を見つけるために、この時間が必要になります。

  1. テスト液の準備

    実際に使うヘアカラーの第1剤と第2剤を、説明書に書いてある割合で、綿棒の先で少しだけ混ぜます。(前に混ぜたものではなく、必ず毎回新しく混ぜてくださいね)
  2. 塗る場所

    腕の内側や、耳の後ろの髪の生え際みたいに、皮膚が柔らかくて、もし反応が出ても目立たない場所を選びます。その場所を石鹸で優しく洗って、よく乾かしておきましょう。
  3. テスト液を塗る

    準備したテスト液を綿棒にとって、選んだ場所に10円玉くらいの大きさに薄く塗ります。
  4. 乾かして放置

    塗ったところが乾くまで触らないで待って、乾いたら絆創膏などは貼らずに、そのまま48時間待ちます。

    この間、塗った場所を濡らしたり、強くこすったりしないように気をつけましょう。お風呂に入るときは注意が必要です。
  5. 様子をチェック

    塗ってから30分後くらいと、48時間後のタイミングで、塗った場所とその周りに、かゆみ、赤み、腫れ、ブツブツなどの異常がないか、鏡などを使ってよーく見てみましょう。
  6. 最後の判断

    48時間経っても何もなければ、髪を染めてOKです。

    もし、48時間待たずに少しでも何か異常を感じたら、すぐにテスト液を洗い流して、その製品で髪を染めるのは絶対にやめてください。

    症状がひどいときは、皮膚科のお医者さんに診てもらいましょう。

このやり方は、日本ヘアカラー工業会が決めている公式な方法です。

ご自身の安全のために、このルールは必ず守ってくださいね。出典:日本ヘアカラー工業会

美容院と自宅染めのメリット・デメリット

白髪染めをどこでするか、これはただ「便利だから」「安いから」っていうだけの問題ではありません。

特に80代の方にとっては、「安全性」「体への負担」「仕上がりの満足度」、そして「これからの髪の健康」という、色々な角度からじっくり考えたい大切な選択です。

美容院でプロにお願いするのと、お家で自分で染める場合。

それぞれの良いところと気になるところを比べてみて、自分や家族にピッタリな方法を見つけるヒントにしてください。

評価基準美容院での施術自宅でのセルフカラー
仕上がりの質プロの技術で色ムラや染め残しがなく、髪質に合ったキレイな仕上がり。
自分では見えない後ろの方もバッチリ。
自分や家族がやるので、どうしてもムラや塗り残しができやすい。
特に後ろや生え際は難しい。
髪・頭皮への負担髪質や傷み具合を見て、ちょうどいい強さの薬を選んでくれる。
頭皮につけないテクニックなどで負担を一番少なくしてくれる。
どんな髪でも染まるように、薬のパワーが強めに作られていることが多く、必要以上にダメージを与えてしまうことも。
安全性・アレルギー管理染める前に頭皮の状態をチェック。
もし何かあっても、専門知識があるからすぐに対応してもらえる安心感がある。
パッチテストから、もしものトラブル対応まで、全部が自己責任。
家族が手伝うとしても専門家ではない。
コスト高め(カット込みで1回8,000円~15,000円くらいが目安)安い(薬代だけで1回1,000円~2,000円くらい)
時間的拘束長い(予約、移動、カウンセリング、施術時間で半日くらいかかることも)短い(準備から片付けまで1〜2時間くらいで、好きな時間にできる)
身体的な快適さ移動したり、シャンプー台や椅子に長時間座っている必要があり、体力的に疲れることも。お家の慣れた場所で、楽な格好でできる。
でも、腕を上げ続けたり、屈んで髪を洗うのは大変なことも。

市販品とサロン品の「見えない違い」

一番の違いは値段ですが、その価格差にはちゃんとした理由があります。

市販のカラー剤は、どんな髪質の人でも、誰が染めてもそれなりに染まるように、薬のパワーが強めに設定されていることが多いです。

一方、美容院では、プロの美容師さんがお客さん一人ひとりの髪質(太さ、硬さ、傷み具合)をしっかり見て、何十種類もある薬の中からベストなものを混ぜて、強さも調整してくれます。

だから、髪に余計なダメージを与えなくて済むんですね。

80代になると、視力が落ちてきたり、「腕が後ろまで回らないな」と感じたり、体の変化で、お家で隅々までキレイに染めるのは、思った以上に大変で危ない作業になることがあります。

安全性や確実な仕上がりを一番に考えるなら、プロの美容師さんに全部お任せするのが、一番安心で堅実な選択と言えます。

それは贅沢じゃなくて、自分の心と体の健康のための投資と考えることができます。

両方の良いとこ取り!賢い「ハイブリッド戦略」

「毎回、美容院に行くのはお金も時間も大変…」と感じる方には、美容院と自宅染めをうまく組み合わせる「ハイブリッド戦略」がおすすめです。

これは、例えば2〜3ヶ月に1回は美容院に行って、プロにしかできないデザイン(ハイライトとか)や髪全体のメンテナンスを含めてバッチリきれいに染めてもらう。

そして、次の美容院までの間は、気になる根元の白髪を、髪に優しいカラートリートメントなどで家でカバーする、というやり方です。

この方法なら、お金を抑えながらも、いつもキレイな髪色と髪の健康をキープすることができます。

80代に人気の髪色と色選びのポイント

80代に人気の髪色と色選びのポイント
  • 年代別に人気の髪色トレンド
  • 肌色に合わせた色選びの基本
  • 白髪が目立ちにくい色味の特徴

年代別に人気の髪色トレンド

安全な染め方がわかったら、いよいよ次は色選びですね。

最近の80代のヘアカラーは、昔みたいにただ白髪を真っ黒や濃い茶色で「隠す」という考え方から、自分の白髪をステキな素材として活かして、自然にキレイに「ぼかす」という、もっとおしゃれなスタイルへと大きく変わってきています。

暗くて重い色で塗りつぶしてしまうと、どうしても不自然な感じになりがちですし、根元が少し伸びただけですぐに白髪が目立ってしまいます。

そうではなく、今の白髪の量や生え方と仲良くするような、明るさや透明感のある色を選ぶことが、今っぽくて上品な雰囲気をつくるカギになります。

人気の洗練された色合いトップ3

今のトレンドの中心は、白髪と自然に馴染んで、肌をキレイに見せてくれる色味です。

アッシュ系

灰色がかったくすみのある色で、ずっと人気があります。

アッシュブラウンやアッシュグレーなどがあって、日本人の髪に出やすい赤みをしっかり消してくれるのが一番のポイント。

白髪と自然につながって、クールで知的な、都会っぽい雰囲気にしてくれます。

透明感が出るので、髪が柔らかく見える効果も期待できますよ。

ベージュ系

柔らかくて温かみのある明るいブラウンで、優しくて若々しいイメージにしたい方にピッタリ。

ミルクティーベージュやウォームベージュなど、まろやかな色が肌の色をパッと明るく見せてくれます。

特に、少し黄色っぽい白髪の方とは相性がすごく良くて、きれいに馴染みます。

グレージュ

グレー(灰色)とベージュをいい感じに混ぜ合わせた、まさに「良いとこ取り」のトレンドカラーです。

グレーのクールな透明感と、ベージュの柔らかな温かみの両方を持っていて、白髪をおしゃれにごまかしながら、すごく洗練された雰囲気にしてくれます。

どんな肌色の人にも似合いやすい万能カラーとしても人気です。

これらのカラーに共通しているのは、「白髪をなくす」のではなく「白髪と一緒に、もっとキレイに見せる」という新しい考え方。

この考え方を取り入れると、白髪染めが「やらなきゃいけないこと」から、「自分らしさを楽しむ時間」に変わっていくはずです。

肌色に合わせた色選びの基本

流行りの色を選ぶのもステキですが、あなたの魅力を一番引き出すためには、肌の色に合った髪色を選ぶことがなによりも大切です。

特に年齢を重ねた肌は、髪色ひとつで顔全体のイメージがガラッと変わるんです。

自分に似合う色を見つけるカギは、肌の「アンダートーン」を知ることです。

アンダートーンって何?

肌の表面の色(日焼けしやすいとか、色白とか)とは別に、その人が生まれ持った肌の奥にあるベースの色のことです。

大きく分けて、黄色っぽい温かい色の「イエローベース(イエベ)」と、青っぽい涼しい色の「ブルーベース(ブルベ)」の2種類があります。

このアンダートーンに合った髪色を選ぶと、肌の透明感がアップして、健康的に見える効果があります。

自分のアンダートーン(イエベ、ブルベ)を簡単に見分ける方法

どっちのタイプか分からないな、という方は、次の方法で簡単にチェックできます。

ご家族と一緒に見てみるのも楽しいですよ。

  • 手首の血管の色

    明るい自然な光の下で、手首の内側の血管の色を見てみましょう。

    血管が緑っぽく見えるなら「イエローベース」、青や紫っぽく見えるなら「ブルーベース」の可能性が高いです。
  • アクセサリーの色

    普段あまりアクセサリーをつけなくても、試しにゴールドとシルバーのものを肌の上に乗せてみてください。

    ゴールドのアクセサリーが肌にしっくりきて、華やかに見えるなら「イエローベース」。

    シルバーの方が肌がキレイに見えて、すっきりした感じになるなら「ブルーベース」のことが多いです。

肌タイプ別・あなたを輝かせる髪色

自分の肌タイプがわかったら、それに合わせて髪色を選んでみましょう。

まるで自分専用のライトを当てたみたいに、顔色がパッと明るく、いきいきとしたイメージになります。

【イエローベース(イエベ)さん】におすすめの色

黄色っぽくて温かい肌のイエベさんには、同じように温かい感じのカラーがピッタリです。

肌のツヤを引き立てて、血色がよく健康的な雰囲気に見せてくれます。

  • ウォームベージュ、ゴールドブラウン:優しくて穏やかなイメージに。
  • チョコレートブラウン、マロンブラウン:深みがあって、上品で落ち着いたイメージに。
  • オレンジブラウン、カッパーブラウン:顔色を明るく見せて、元気なイメージに。

青みが強いアッシュや、紫っぽいローズ系の色は、肌が黄色くくすんで見えたり、疲れているように見えたりすることがあるので避けたほうが無難です。

【ブルーベース(ブルベ)さん】におすすめの色

青みがあって涼しげで透明感のある肌のブルベさんには、クールな感じのカラーがよく似合います。

肌の白さを引き立てて、おしゃれで上品な雰囲気をアップしてくれます。

  • アッシュブラウン、グレージュ:赤みを抑えて、都会的でクールなイメージに。
  • ローズブラウン、ピンクブラウン:ほんのり赤い色が、エレガントで優しいイメージに。
  • ラベンダーアッシュ、ブルーブラック:肌の透明感を一番引き出して、キリッとしたイメージに。

黄色みが強いゴールド系やオレンジ系の色は、肌が赤っぽく見えたり、せっかくの透明感がなくなって見えたりすることがありますので、避けたほうが無難です。


髪色は、肌のくすみや赤みといった悩みを、見た目からカバーしてくれる強力な助っ人です。

自分に似合う色を味方につけて、もっともっと輝く毎日を送りましょう。

白髪が目立ちにくい色味の特徴

「染めても2週間くらいすると、生え際の白髪がキラキラしてきちゃう…」

これは、白髪染めをしている多くの方の共通の悩みですよね。

この悩みを解決して、染め直しのストレスから自由になるためのカギは、すごくシンプルです。

それは、「染めた髪と、新しく生えてくる白髪との色の差(コントラスト)をどれだけ少なくできるか」という点です。

ちょっと想像してみてください。

黒い画用紙の上に白い絵の具をポツンと垂らすと、すごく目立ちますよね。

でも、明るいグレーの画用紙の上なら、白い絵の具はそんなに目立たないはずです。

髪色もこれとまったく同じ理屈。黒や濃い茶色みたいな暗い一色で染めるのは、黒い画用紙を用意するのと同じで、新しく生えてきた白い根元を一番目立たせてしまう選び方なんです。

根元の白髪を目立ちにくくして、伸びてくる間もステキでいるためには、次の3つのカラー選びがすごく効果的です。

  1. 明るいトーンを選ぶ

    髪全体の色を明るくすることが、一番基本的な解決法です。

    例えば、よくある白髪染めのレベル4〜5くらいのダークブラウンではなく、レベル8〜9くらいの明るいベージュやアッシュブロンドを選ぶと、白髪との色の差がグッと縮まって、根元の境目がビックリするほど目立ちにくくなります。
  2. アッシュ系・クール系の色合いを選ぶ

    アッシュ(灰色)やマット(緑系)、グレージュみたいな寒色系の色は、もともと白髪の色と相性が良いです。

    こういうクールな色をベースにすると、新しく伸びてきた白髪が自然に溶け込んで、根元をごまかすのに役立ってくれます。
  3. いろいろな色を入れる(ハイライト)

    これが一番効果的で、今っぽいテクニックです。

    髪全体に、ベースの色より明るいスジ(ハイライト)を細かく入れると、髪色に立体感が出てきます。

    そうすると、新しく生えてきた白髪が、まるでデザインされた新しいハイライトみたいに見えて、馴染みやすくなります。

    これが、最近よく聞く「白髪ぼかし」の基本的な考え方です。

こういう賢い色選びは、ただ見た目の問題を解決するだけではありません。

根元が目立ちにくくなることで、染め直しの間隔を「3週間ごと」から「6〜8週間ごと」みたいに長くすることができます。

これは、美容院に行く手間やお金を減らせるだけじゃなく、髪と頭皮が薬に触れる回数を減らすことにもなります。

つまり、美しさと、髪と頭皮のこれからの健康を、両方とも大切にできる、とても賢い選択なんです。

家族が白髪染めをサポートする際のコツ

家族が白髪染めをサポートする際のコツ
  • 商品選びで確認したいポイント
  • 自宅での染め方の手順とコツ
  • 染めた後のアフターケア

商品選びで確認したいポイント

ご家族が白髪染めを手伝うとき、ドラッグストアにたくさん並んでいる商品の中からどれを選べばいいか、迷ってしまいますよね。

ここで大事なのは、「染めるご本人の髪と頭皮の状態」「手伝う人が使いやすいか」という2つのポイントです。

大切なご家族のために、思いやりを持って一番良い製品を選んであげましょう。

最優先は「中身」:肌に優しい成分をチェック

年齢を重ねた頭皮は乾燥しやすくて、刺激にも弱くなりがちです。

だから、できるだけ刺激が少ない製品を選ぶことが何よりも大切です。

  • ジアミン系染料が入っているか

    アレルギーのリスクを考えて、できれば「ジアミンフリー」と書いてある製品や、もっと刺激が少ないとされる塩基性染料やHC染料がメインのカラートリートメントタイプなどを選ぶと安心です。
  • 保湿・補修成分の配合

    髪は染めるとどうしても傷んでしまいます。

    それをケアするために、コラーゲン、ヒアルロン酸、天然オイル、シルクプロテインみたいに、髪にうるおいと栄養をくれる成分がたくさん入っている製品を選ぶと、仕上がりの手触りやツヤが全然違ってきますよ。

塗りやすさ(形状):手伝う人の慣れ具合で選ぶ

お家で使う白髪染めには、主に「泡タイプ」と「クリームタイプ」があります。

それぞれ得意なこと、苦手なことがあるので、目的に合わせて選びましょう。

  • 泡タイプ

    シャンプーみたいに髪全体に揉み込んで使うので、塗るのに慣れていない人でもムラなく仕上げやすいのが一番のメリット

    髪全体を染めるのに向いていますが、薬がゆるいので、根元だけを狙って塗るような細かい作業はちょっと苦手です。
  • クリームタイプ

    こっくりしたクリーム状で液だれしにくく、塗った場所にしっかり留まってくれます。

    なので、伸びてきた根元だけを染める「リタッチ」にピッタリ。

    付属のブラシを使って、美容師さんみたいに丁寧に塗る必要がありますが、慣れると一番ムダなく効率的に染められます。

付属品と放置時間:快適に過ごすためのチェックポイント

細かいことですが、セットになっている付属品の質も大事です。

体にフィットするケープや、指の感覚が分かりやすい薄くて丈夫な手袋、薬を混ぜやすいトレイなんかが揃っていると、作業がグッと楽になります。

あと、製品によって10分〜30分と違う「放置時間」も見ておきましょう。

長時間じっとしているのが大変な場合は、放置時間が短い製品を選ぶと、体への負担も少なくて済みます。

自宅での染め方の手順とコツ

お家で白髪染めを手伝うのは、美容院の予約や移動の手間が省けて良いけれど、ムラなくキレイに、そして安全にやるためにはいくつかの大事なポイントがあります。

これから紹介する手順とプロのコツを押さえれば、お家がまるで自分だけのサロンみたいに。

大切なご家族とのコミュニケーションの時間としても、ぜひ楽しんでやってみてください。

ステップ1:【事前準備】「段取り八分」で仕上がりは決まる

染め始める前の準備が、成功の8割を決めると言ってもいいくらいです。

焦らず、しっかり準備を整えましょう。

  • 最重要:パッチテストの実施

    酸化染毛剤を使うなら、染める48時間前に必ずパッチテストを終わらせておきます。
  • 道具一式の確認と配置

    染毛剤の箱の中身(1剤、2剤、手袋、ケープ、トリートメントなど)を全部出して、すぐに使えるように並べておきましょう。

    その他に、汚れてもいいタオル2〜3枚、ワセリンなどの保護クリーム、髪をきれいに分けるためのクリップ数本、タイマー、ラップ、耳カバー、汚れたティッシュなどを入れるゴミ袋があると、すごくスムーズに進みます。
  • 環境の準備

    部屋が寒いと染まりが悪くなることがあるので、20〜25℃くらいの快適な温度にしておきましょう。

    床や周りの家具には、新聞紙やビニールを敷いて汚れないように。
  • 染める前の最終準備

    ご本人には前が開く、汚れてもいい服を着てもらい、首にタオルを巻きます。

    そして、生え際、耳の周り、首筋、もみあげに、保護クリームを「ちょっと多いかな?」と感じるくらい、たっぷり塗っておきましょう。

    これが皮膚に色がつくのをしっかり防いでくれます。

ステップ2:【ブロッキング】プロの仕上がりへの第一歩

髪をいくつかのブロックに分けておく「ブロッキング」は、塗り忘れやムラを防いで、作業をスムーズに進めるためのプロの基本テクニックです。

ちょっと面倒に思うかもしれませんが、この一手間が仕上がりを大きく変えます。

まず、髪全体の絡まりを優しくとかしてから、真ん中で左右に分け、さらに耳の後ろで前と後ろに分けて、全部で4つのブロックを作ります。

それぞれの毛束をねじり上げて、クリップでしっかり留めておきましょう。

ステップ3:【薬剤の塗布】順番と量が成功のカギ

薬剤は、染める直前に混ぜ合わせます。

作り置きすると染める力が弱まるので絶対にダメです。

1. 塗る順番が最重要

まずは、体温が低くて染まりにくい「襟足」や「後頭部」から塗り始めます。

その次にサイド、頭のてっぺんと進んで、最後に体温が高くて一番染まりやすい「顔周り」や「こめかみ」「もみあげ」で終わるのが、色ムラを防ぐための鉄則です。

2. 根元に薬剤を「置く」感じで

ブロック分けした毛束から、1〜2cmくらいの幅で髪を薄く取り、根元の白髪が気になる部分に、ブラシで薬剤を「塗る」というよりは「たっぷり置く」ような感じで乗せていきます。

薬の量が少ないと、染めムラの一番の原因になってしまいます。

3. 生え際は念入りに

顔周りのうぶ毛やもみあげは染まりにくい部分。

たっぷり薬を塗った後、小さく切ったティッシュやコットンを貼り付けて薬を髪にくっつけるテクニックを使うと、染まりがグッと良くなります。

ステップ4:【放置とすすぎ】最後の仕上げまで丁寧に

全部塗り終わったら、髪を頭の上でゆるくまとめて、ラップをふんわりかぶせておくと、体温で温まって染まりが均一になります。

ただ、きつく巻きすぎると蒸れて頭皮トラブルの原因になるので気をつけてください。

  • 放置時間はきっちり守る

    製品の説明書に書いてある時間をタイマーで正確に計りましょう。

    自分で時間を長くしても染まりは良くならず、髪と頭皮へのダメージが増えるだけです。
  • 乳化(にゅうか)

    時間が来たら、すぐにシャワーで流さないで、少しだけぬるま湯を髪につけて、指の腹で優しく髪全体をマッサージします。

    これを「乳化」といって、薬がクリーム状になって頭皮についたカラー剤を浮かせてくれたり、髪全体の色を均一にしてくれたり、色持ちを良くしてくれたりする、大事なひと手間です。
  • すすぎとシャンプー

    乳化が終わったら、色水が出なくなるまで、ぬるま湯でしっかりすすぎます。

    その後、シャンプーでよく洗って(2回がおすすめ)、最後にセットのトリートメントや手持ちの集中トリートメントで仕上げて、キューティクルをしっかり閉じましょう。

染めた後のアフターケア

染めた後の髪は、見た目はキレイでも、実はすごくデリケートな状態です。

薬でキューティクルが開いて、髪の中の大事な成分が流れ出しやすくなっています。

染めたてのキレイな色を一日でも長く楽しむため、そして髪の健康を守るためには、「染めた後、どう過ごすか」がとても重要。

毎日のちょっとした気遣いで、髪の状態はグッと良くなります。

染めた後の「ゴールデンタイム」:最初の48時間が勝負

ヘアカラーの色素が髪の内部でしっかりくっついて、色が落ち着くまでには、だいたい24時間から48時間かかると言われています。

この時間は、髪がすごく不安定で、色が抜けやすい「ゴールデンタイム」。

だから、できれば、染めた当日と次の日はシャンプーを我慢するのが、色持ちを良くするための最も効果的な方法です。

これで、色素が髪にしっかり定着する時間をあげられるんです。出典:ホーユー株式会社

毎日の習慣を見直す:ヘアケア製品の選び方と使い方

普段のヘアケアを「色持ち」と「ダメージケア」を考えたものに変えるだけで、サロンで染めたみたいなキレイな状態を長くキープできます。

  • カラーヘア専用シャンプーを選ぶ

    普通のシャンプーは洗浄力が強くて、せっかくの色素を洗い流してしまうことがあります。

    カラーヘア専用のものは、アミノ酸系などの優しい洗浄成分で作られていて、髪と同じ弱酸性なのでキューティクルを引き締めて、色が流れ出るのを防いでくれます。
  • お湯の温度は「ぬるま湯」で

    熱いお湯はキューティクルを開かせてしまう大きな原因です。

    シャワーの温度は、ちょっとぬるいかな?と感じる38℃くらいにして、頭皮を優しくマッサージするように洗いましょう。
  • トリートメントで栄養補給とフタをする

    シャンプーの後は、カラーヘア用のトリートメントで、失われた油分や水分、タンパク質を補給します。

    毛先を中心によく揉み込んで、数分置いてからしっかりすすぐと、髪の中がケアされて、キューティクルが閉じて色を閉じ込めてくれます。

濡れた髪は最大の敵:正しいドライヤーの使い方

髪が濡れているときは、キューティクルが開きっぱなしで、一番ダメージを受けやすく、色も抜けやすい無防備な状態。

お風呂から上がったら、できるだけ早く乾かすのを習慣にしましょう。

  • タオルドライは優しくポンポンと

    ゴシゴシこするように拭くのは、キューティクルを剥がしてしまう最悪のNG行動です。

    吸水性の良いタオルで、髪を優しく挟んで、ポンポンと押さえるように水分を取りましょう。
  • ドライヤーは根元から毛先へ

    まず根元を乾かして、次に真ん中、最後に毛先の順番で乾かしていきます。

    ドライヤーの風を髪の根元から毛先に向かって当てると、キューティクルの向きが整って、ツヤが出やすくなります。
  • 仕上げの冷風でキューティクルを引き締める

    全体が8割くらい乾いたら、ドライヤーを冷たい風に切り替えて、髪全体に当てます。

    これで、開いていたキューティクルがキュッと引き締まって、色素とうるおいを髪の中に閉じ込めることができます。

ドライヤーの前に、洗い流さないトリートメント(アウトバストリートメント)を毛先中心につける一手間を加えるだけで、髪のガード力が格段にアップします。

熱や摩擦から髪を守るだけでなく、紫外線による色あせを防ぐ効果が期待できるものもあります。

白髪染めの頻度とタイミング

白髪染めの頻度とタイミング
  • 一般的な染め直しの目安
  • 季節や髪質による頻度の違い
  • リタッチと全体染めの使い分け

一般的な染め直しの目安

「どのくらいの頻度で染め直せばいいの?」これは、白髪染めを続ける上で誰もが悩む、とても大切な問題ですよね。

しょっちゅう染めると髪や頭皮への負担が気になるし、かといって間を空けすぎると根元の白髪が目立ってしまいます。

この問題の答えを見つけるには、まず私たちの髪と頭皮の基本的な仕組みを知るのが近道です。

頻度を決める2つの「リズム」

染め直しのタイミングは、主に2つのリズムで決まってきます。

  1. 髪が伸びるスピード

    髪の毛は、人によって少し違いますが、1ヶ月にだいたい1cm〜1.5cm伸びると言われています。

    つまり、1ヶ月もすると、生え際には1cm以上の染まっていない「新しい髪(白髪)」が出てくるわけです。

    これが、「そろそろ染めなきゃ」と感じる主な理由です。
  2. 頭皮のターンオーバー

    頭皮も肌の一部で、約28日〜40日のサイクルで新しい細胞に生まれ変わっています。

    ヘアカラー(特に酸化染毛剤)は、どうしても頭皮に化学的な刺激を与えてしまいます。

    この頭皮が元気を取り戻すための休み時間を考えると、最低でも1ヶ月は間を空けることが、頭皮の健康を長く守るためにすごく大事なんです。

「見た目」と「健康」のジレンマ

白髪が多い方、特に80代の方だと、2〜3週間もすれば根元の白さが気になり始めて、「見た目」としてはすぐにでも染めたいと感じるかもしれません。

でも、「頭皮の健康」を考えると、1ヶ月は休ませてあげたい。

この悩ましい問題をどう解決すればいいのでしょうか。

その答えは、必ずしも「我慢する」ことではありません。

かといって、「もっと頻繁に強い薬で染める」のは一番やってはいけないこと。

かしこい解決策は、染め方や使うアイテムを工夫することです。

例えば、次の美容院までの間に、頭皮への負担がほとんどないカラートリートメントで気になる部分を優しくぼかしたり、後で説明する「リタッチ」という方法を使ったりすることで、この悩みをうまく乗り切ることができます。

一般的な目安として、髪と頭皮の健康を一番に考えた場合、酸化染毛剤を使った染め直しの頻度は「1ヶ月〜2ヶ月に1回」が、一番無理のない理想的なペースと言えるでしょう。

この基準を頭の片隅に置きながら、自分の白髪の伸び方や生活スタイルに合わせて、ベストなスケジュールを考えていくことが大切です。

「どのくらいの頻度で染めるか?」という問いを、「次のカラーまでの間、根元をどうやって安全にカバーするか?」という問いに変えてみることが、長くキレイな髪でいるためのカギになります。

季節や髪質による頻度の違い

「1ヶ月〜2ヶ月に1回」という基本的な目安はありますが、私たちの髪の状態はいつも同じではありません。

生まれ持った髪質や、季節のような外からの影響で、ベストな染め直しのタイミングやケアの方法は少しずつ変わってきます。

自分の髪と季節の特徴を知って、スケジュールをうまく調整することが、一年中キレイな髪でいるためのヒケツです。

髪質に合わせたスケジュールの調整

髪の太さや硬さによって、白髪染めとの付き合い方は変わってきます。

  • 髪が太く、硬い方

    一本一本がしっかりしているので、白髪が「キラッ」と光って目立ちやすいことがあります。

    それに、薬が浸透しにくくて染まりにくいという特徴も。

    だから、もっと早く染めたくなるかもしれませんが、頭皮への負担を考えるという基本は同じです。

    美容院でプロに相談して、染まりにくい髪質に合った薬を選んでもらうことと、色持ちを良くするアフターケアをしっかりすることが大事になります。
  • 髪が細く、柔らかい方

    薬の化学的な影響を受けやすくて、ダメージが進みやすいデリケートな髪質です。

    だから、染め直しの間隔は、できるだけ長く取ることを強くおすすめします。

    髪への負担が少ないヘアマニキュアやカラートリートメントをうまく使って、酸化染毛剤を使う回数をできるだけ減らす工夫が、髪のボリュームやハリ・コシを守るために欠かせません。

季節ごとのヘアカラー注意報

特に気をつけたいのが、髪にとって一番きびしい季節、「夏」です。

夏(6月〜8月)

夏は、ヘアカラーの色持ちを悪くする原因でいっぱいです。

まず、強い紫外線は、髪の中で色素を壊して、色あせを早める一番の原因。

肌に日焼け止めを塗るみたいに、髪にもUVカット効果のあるヘアケア製品(スプレーや洗い流さないトリートメントなど)を使う習慣をつけましょう。

また、たくさん汗をかくと、特にヘアマニキュアみたいに髪の表面をコーティングするタイプのものは、流れ落ちやすくなります。

さらに、プールや海水浴は、消毒の塩素や塩分が髪のキューティクルを傷つけて、色落ちをすごく早めてしまうので、染めたばかりの時は特に避けるのがかしこい選択です。

冬(12月〜2月)

冬は、空気の乾燥と暖房のせいで、髪と頭皮が一年で一番乾く季節です。

髪が乾燥するとパサパサしてツヤがなくなり、せっかくの髪色もくすんで見えてしまいます。

染め直しの頻度を変える必要はありませんが、シャンプー後のトリートメントにプラスして、ヘアオイルやヘアミルクみたいな保湿効果の高いアウトバストリートメントを使って、髪のうるおいをしっかり守ってあげることが大事になります。

リタッチと全体染めの使い分け

白髪染めを続けていく上で、髪全体の美しさと健康を長く守るために、一番大事で、効果的な方法が「リタッチ」と「全体染め」をかしこく使い分けることです。

毎回、根元から毛先まで全部染めるのが普通だと思っているなら、それは髪に余計なダメージを何度も与えているサインかもしれません。

この2つの違いを知って、上手に使い分けることで、髪への負担を劇的に減らすことができるんです。

それぞれの役割をちゃんと知ろう

  • リタッチ(根元染め)

    新しく伸びてきた根元の部分だけを、すでに染まっている毛先の色に合わせて染めるテクニック。

    白髪染めのメンテナンスの基本で、一番頻繁にやるべきなのが、このリタッチです。
  • 全体染め(フルカラー)

    その名の通り、根元から毛先まで、髪全体に薬を塗って染める方法です。

なぜ「リタッチ」が髪に優しいの?

一番の理由は、「ダメージの悪循環」をストップできるからです。

一度ヘアカラーをした毛先の部分は、すでに化学的な処理を受けているので、新しく生えてきた元気な髪よりもデリケートで傷みやすい状態です。

そこに、毎回全体染めで強い薬を重ねてしまうと、ダメージはどんどんたまってしまいます。

その結果、毛先がパサパサになったり、色が暗くにごってしまったり(これを「色素沈着」といいます)、切れ毛や枝毛の原因になってしまいます。

リタッチなら、薬を塗るのは新しく生えてきた元気な部分だけ。

すでに染まっているデリケートな毛先には薬をつけないので、たまっていくダメージを最小限に抑えることができるのです。

これは、時間やお金の節約になるだけでなく、80代の繊細な髪の体力(ハリ・コシ・ツヤ)を守るための、一番理にかなった優しいやり方です。

全体染めが必要になるのは、どんな時?

もちろん、全体染めが全くダメというわけではありません。

こんな時には、全体染めが効果的です。

  • 毛先の色が紫外線や毎日のシャンプーですごく色あせて、根元との色の差が大きくなってしまった時。
  • 今の髪色から、全然違う色や明るさにイメージチェンジしたい時。
  • ハイライトを入れるなど、ヘアデザイン全体を新しくしたい時。

多くの美容師さんがおすすめする理想的なサイクルは、「リタッチを2〜3回繰り返したら、その次に全体染めを1回する」というものです。

例えば、6週間ごとに染めている人なら、髪全体を染めるのは4〜6ヶ月に1回くらいにできます。

この考え方は、白髪染めを「毎回、髪を染め直す」という大きな作業から、「気になる根元をケアする」というポイント作業に変えてくれます。

このスマートな使い分けこそが、長くキレイなヘアカラーを楽しむための究極のカギなんです。

グレーヘアという選択肢について

グレーヘアという選択肢について
  • グレーヘアの魅力と注意点
  • 移行期間中のスタイリング方法
  • 年代別グレーヘアの事例紹介

グレーヘアの魅力と注意点

これまで白髪を「染める」というお話をしてきましたが、最近は、あえて染めないで、白髪そのものを活かした「グレーヘア」を選ぶ人が年齢に関係なく増えています。

特に人生経験を重ねた80代の方のグレーヘアは、他にはない気品と個性を感じさせてくれて、新しい美しさのスタイルとして注目されています。

これはただ「染めるのをやめた」という後ろ向きな話ではなく、「ありのままの自分を受け入れて、その美しさを一番引き出す」という、とってもポジティブで、自分らしい生き方の表れです。

グレーヘアがくれる、心と時間のゆとり

グレーヘアを選ぶことには、たくさんのステキなメリットがあります。

  • 時間とお金の節約

    毎月のように気になっていた根元の白髪や、染め直しのスケジュール調整から解放されます。

    美容院に通う時間やお金を、他の趣味や大切な人と過ごす時間に使えます。
  • 髪と頭皮が元気に

    カラーリングによる化学的なダメージやアレルギーの心配から完全に自由になります。

    髪が本来持っているハリ・コシ・ツヤを取り戻して、健康な頭皮を育てることができます。
  • あなただけの個性と美しさ

    白髪の生え方や量は、一人ひとり全然違います。

    つまり、あなたのグレーヘアは、誰も真似できない世界にたった一つのオリジナルデザインなんです。

    年齢を重ねたからこそ出せる、自然で上品な美しさは、たくさんの人を惹きつけます。
  • 新しい自分との出会い

    髪色が明るく変わると、今まで似合わないと思っていた色の服やアクセサリーが、驚くほど似合うことがあります。

    メイクも変わって、新しいファッションにチャレンジするきっかけになるなど、おしゃれがもっともっと楽しくなります。

心に留めておきたい、グレーヘアの注意点

魅力いっぱいのグレーヘアですが、ただ染めるのをやめて放っておくだけでは、その美しさを最大限に引き出すのは難しいかもしれません。

「疲れて見える」「老けて見える」なんて思われないために、いくつかのポイントを心に留めておくことが大切です。

  • 黄ばみとの付き合い方

    日本の人の白髪は、真っ白じゃなくて少し黄色っぽく見えやすいことがあります。

    この黄ばみは、清潔感をなくして、疲れた印象に見せてしまう原因に。

    対策として、シャンプーのときに紫色の色素が入った「紫シャンプー(ムラシャン)」を週に1〜2回使うと、黄色っぽさを消してくれて、透明感のあるキレイな白髪をキープできます。
  • パサつきとツヤのケア

    白髪は黒髪と違って、水分や油分を保ちにくく、乾燥してパサつきやすい性質があります。

    ツヤがないと、一気に老けた印象になってしまいます。

    毎日のトリートメントはもちろん、ヘアオイルやツヤ出しスプレーなどをうまく使って、意識的にうるおいと輝きを足してあげましょう。
  • ヘアスタイルとファッションの更新

    美しいグレーヘアでいるためには、定期的に美容院でカットしてもらうことが欠かせません。

    毛先を整えて、清潔感のあるヘアスタイルを保つことが、おしゃれに見せるための絶対条件です。

    また、髪色に合わせて、メイクや服に明るい色を取り入れると、顔色がパッと華やかになって、全体のバランスが良くなりますよ。

グレーヘアは、「何もしなくていい」んじゃなくて、「染めるのとは違う、新しいお手入れを楽しむ」という新しい美のステージ。

少し手間をかけてあげることで、染めていた頃とはまた違う、洗練された自分に出会えるはずです。

移行期間中のスタイリング方法

グレーヘアへの道は、決心したその日からキレイな銀髪になれるわけではありません。

染めた部分と新しく伸びてきた白髪の境目がくっきり分かれて、どうしても中途半端に見えてしまう「移行期間」は、多くの人が「もうダメかも…」と思ってしまう一番大変な時期です。

この期間をどうやってストレスなく、そしておしゃれに乗り切るかが、グレーヘアが成功するかどうかのカギになります。

焦らず、楽しみながら乗り越えるための具体的な方法をいくつか紹介しますね。

プロの力を借りて、移行期間をおしゃれに過ごす

一番確実でキレイな移行方法は、信頼できる美容師さんに相談することです。

プロは、あなたの髪の状態をしっかり見て、一番スムーズに移行できるプランを考えてくれます。

  • 白髪ぼかしハイライトを入れる

    染まっている暗い部分に、根元の白髪とつながるような細いハイライト(明るいスジ)をたくさん入れる方法です。

    こうすると、色の境目がぼやけて、自然なグラデーションが生まれます。

    根元が伸びてきてもプリン状態が目立たないので、移行期間中もおしゃれなヘアスタイルを楽しめます。
  • 一度、髪色を明るくする

    髪全体を一度明るい色(例えばアッシュベージュなど)に染め直して、根元の白髪との色の差を少なくする方法です。

    これによって、伸びてきても境目が気になりにくくなります。

日々のスタイリングで、賢くカバーする

美容院に行かない日でも、毎日のちょっとした工夫で気になる境目を上手に隠せます。

  • 分け目を変える・ジグザグにする

    いつも同じ場所で髪を分けていると、根元の白髪が一本の線みたいにくっきり見えてしまいます。

    分け目をいつもと逆側にしたり、コームの先っぽなどを使ってジグザグに分け目を作ったりするだけで、根元がふんわり立ち上がって、境目が目立ちにくくなります。
  • ヘアアクセサリーを活用する

    幅の広いカチューシャやヘアバンド、スカーフ、帽子を使うのもすごく良い方法です。

    気になる生え際や分け目を隠せるだけでなく、ファッションのアクセントにもなって、おしゃれがもっと楽しくなります。
  • 一時的なカラースプレーやマスカラを使う

    どうしても気になる部分には、その日だけ色をつけられる一時的なカラー剤を使うのも一つの手です。

    分け目用のファンデーションタイプや、生え際用のマスカラタイプなど、色々な商品があります。

    シャンプーで簡単に洗い流せるので、髪への負担もありません。

思い切って、カットする

移行期間を一番短く、そして楽に乗り切るための究極の方法は、髪を短くカットしてしまうことです。

髪が長ければ長いほど、染めた部分がなくなるまでに時間がかかります。

思い切ってショートヘアやショートボブにすると、染めた部分が物理的に早くなくなり、数ヶ月から1年くらいで完全なグレーヘアになれます。

髪型を変えるのは、気分転換にもなって、新しい自分を見つける良いチャンスにもなりますよ。

年代別グレーヘアの事例紹介

グレーヘアの美しさは、白髪の割合や髪質、そしてその人の雰囲気によって、人それぞれ、色々な表情を見せてくれます。

ここでは、白髪を活かしたステキなヘアスタイルが、どれだけ個性的で魅力的か、具体的なイメージをお伝えしますね。

60代〜70代:アクティブさと品格を両立するスタイル

この年代だと、まだ黒髪が混ざっている人も多く、その白と黒の混ざり具合を活かしたスタイルが人気です。

例えば、顔周りに白髪が多いのを活かして、そこをおしゃれのポイントにしたショートボブ。

黒髪が残る後ろは重めにしつつ、顔周りは軽く流すようにすると、自然な立体感と動きが出ます。まるでメッシュを入れたみたいな自然なデザインは、元気な感じもありつつ、大人の女性らしい品も感じさせてくれます。

80代:透明感と優美さを纏う、完成されたスタイル

80代になると、白髪の割合がぐっと増えて、髪全体が美しいシルバーやプラチナ色に近づいてきます。

この年代のグレーヘアは、まさに「完成された美しさ」です。

完全に真っ白ではなく、場所によって少しずつ違う色が混ざり合うことで、人の手では決して作れない、深みと透明感が生まれるんです。

例えば、ある80代の女性は、約8ヶ月かけて白髪染めをやめて、美しいグレーヘアに。

毛先に残っていた赤みをカットしながら少しずつ伸ばして、根元は透明感のあるカラーでつなぐことで、自然な移行を成功させました。

完成した柔らかなウェーブのボブスタイルは、まるでミルクティーみたいな淡い色が加わって、すごく優雅で優しい雰囲気です。

また、別の方は、自分の黄色っぽい白髪を、あえてアッシュ系のブロンドに染めることで、ファッショナブルなスタイルを楽しんでいます。

このように、自分の白髪の特徴を知って、ほんの少しだけ色を足してあげることで、グレーヘアはもっと個性的でおしゃれになります。

大切なのは、年齢を重ねたからこその、その人だけの「色のデザイン」を楽しむこと。

それは、白髪染めから解放された先にある、新しいおしゃれの扉を開けてくれるはずです。

80代の白髪染めにおすすめの方法と色選び・グレーヘア移行まで完全解説【まとめ】

  • 80代の白髪染めは髪と頭皮への優しさを最優先に
  • 髪を労わるならヘアマニキュアやカラートリートメントがおすすめ
  • 酸化染毛剤を使う前は48時間前のパッチテストが絶対のルール
  • アレルギーは長年大丈夫でも突然発症する可能性があるため注意
  • 安全性と仕上がりを重視するならプロに任せられる美容院が一番
  • コストを抑えつつ質を保つなら美容院と自宅ケアの併用が賢い選択
  • 色は「隠す」から白髪を活かして「ぼかす」という考え方が主流
  • 人気の髪色は白髪と馴染みやすいアッシュ系やベージュ系、グレージュ
  • 肌のアンダートーンに合う髪色を選ぶと顔色が明るく見える
  • 根元の白髪を目立ちにくくするには明るいトーンの色を選ぶのがコツ
  • 髪全体にハイライトを入れる「白髪ぼかし」も非常に効果的
  • ご家族が手伝う際は低刺激で保湿成分入りの製品を選ぶと安心
  • 髪へのダメージを最小限に抑えるにはリタッチと全体染めの使い分けが鍵

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