60代を迎え、クローゼットの中を整理しているとき、「このパーカー、まだ着ても大丈夫かしら?」と、ふと手が止まってしまうことはありませんか?
若い頃は何も考えずに着ていたパーカーも、大人になった今、周りの人から「痛い」とか「ダサい」なんて思われていないか、少し気になってしまいますよね。
私自身も40代になり、若い頃とはまた違ったファッションの悩みを感じることがあります。
先日も、昔の感覚でパーカーを選んで着ていたら、家族から「なんだか部屋着みたいに見えるかも…」と優しく指摘されて、ハッとさせられた経験があります。
特に「パーカーは何歳まで着られるの?」という悩みは、多くの女性が一度は感じたことがあるのではないでしょうか。
この記事では、そんな60代のパーカーに関するあらゆるお悩みを、一つひとつ丁寧に解き明かしていきます。
60代のレディース・メンズそれぞれに似合うパーカーの着こなし術から、信頼できるブランド、品良く見える色の選び方、失敗しないサイズ選びのコツ、そしてパーカーで外出するのはいつ着るのが正解か、というTPOの問題まで。
この記事を読み終える頃には、きっと自信を持ってパーカーのおしゃれを楽しめるようになっているはずです。
目次
60代でパーカーはおかしい?周りの目が気になる理由
- 60代でパーカーが痛い・ダサいと言われる理由
- パーカーおじさん問題とは?
- 半袖パーカーがダサいと言われる理由は何?
- パーカーは何歳まで着られる?女性の場合
60代でパーカーが痛い・ダサいと言われる理由
パーカーが「痛い」と思われるのは、パーカーの「若者向け」、「部屋着っぽい」という強いイメージと、大人の品格との間のギャップから生まれています

60代の方がパーカーを着たときに、周りから「痛い」「ダサい」と思われてしまうのではないか…と不安になるのは、とても自然な気持ちです。
その不安の正体は、パーカーという服が、私たちの社会の中で一種のシンボルのように見られていることにあります。
パーカーは、その歴史的な背景からストリートカルチャーやスポーツシーンと強く結びついてきました。
その結果、多くの人にとってパーカーは「若さ」や「カジュアルさ」の象徴になっています。
そのため、60代という成熟した年代の方がパーカーを着ると、そのイメージとご自身の年齢とがちぐはぐな感じがして、「頑張って若作りしている」ように見えてしまうことがあるのです。
昔好きだったバンドのロゴが入ったパーカーも、この年代になると着るの恥ずかしいな、なんて思ったことがあります。
これは、パーカーのデザインが発するメッセージと、年齢を重ねた自分との間にズレが生じた典型的な例ですよね。
もう一つの大きな要因は、パーカーの持つ「部屋着感」です。
スウェット生地の楽な着心地から、家でくつろぐ時の服として定着しているため、どうしても「だらしない」「生活感がある」というイメージがつきまといます。
特に、生地がよれていたり、フードが力なく垂れ下がっていたりすると、その印象はより強くなってしまいます。
「おしゃれ」ではなく「普段着をそのまま着てきた」と見なされてしまうのです。
特に気をつけたいのが、大きなロゴや派手なグラフィックプリントの入ったパーカーです。
これらは「若さ」を直接的に表現するデザインのため、大人が着ると「痛々しい」という印象を与えてしまうことがあります。
昔買ったお気に入りの一枚だとしても、一度客観的に見直してみることも大切かもしれません。
しかし、大切なのは、これらの問題はパーカー自体に原因があるわけではない、ということです。
選び方と着こなし方さえマスターすれば、パーカーは60代のファッションを豊かにしてくれる最高の味方になります。
パーカーおじさん問題とは?
「パーカーおじさん問題」とは、40代以上の男性がパーカーを着ることへの一部の否定的な意見がSNSで広まった現象。しかし、これは大人のパーカー選びの本質を見失った議論とも言えます。

「パーカーおじさん」という、少し耳が痛い言葉。
これは数年前に、ある女性コラムニストが「40歳を過ぎた男性がパーカーを着ているのは、ファッションを諦めた人のようで残念だ」という趣旨の発言をしたことがきっかけで、SNSを中心に大きな議論に発展した現象です。
この発言に対し、「パーカーくらい好きに着させてほしい」「TPOによるだろう」といった反論や、「確かに、だらしなく見える人はいる」といった同調意見など、本当に様々な声が上がりました。
この問題の本質は、単に「パーカーが似合うか、似合わないか」という単純な話ではありません。
社会が無意識に持つ「大人の男性は、落ち着きや品格のある服装をすべきだ」という期待と、パーカーが持つ「若者」「カジュアル」「普段着」というイメージとの衝突が、この論争の中心にあるようです。
つまり、特定の状況でパーカーを着ている中高年男性が、一部の人には「公の場にふさわしくない格好をしている」「TPOをわきまえていない」と映ってしまう、ということなのですね。
豆知識
この議論がこれほど大きくなった背景には、SNSの特性も関係しています。
一つの意見が瞬く間に広がり、多くの人がそれに反応することで、まるでそれが社会全体の意見であるかのように感じられてしまうことがあります。
しかし、実際には多様な考え方があることを忘れないようにしたいですね。
この「パーカーおじさん問題」は、男性だけの話ではありません。
女性にとっても、「年齢を重ねた自分にふさわしいカジュアルウェアとは何か?」を考える上で、非常に参考になる点が多くあります。
重要なのは、世間の声に一喜一憂するのではなく、なぜそう見えてしまうのかを理解し、その上で自分に似合う、品の良い一着を選ぶセンスを磨くことなのです。
半袖パーカーがダサいと言われる理由は何?
半袖パーカーが「ダサい」と言われがちなのは、「暑いのか寒いのか分からない」という中途半端さと、どうしても拭えない「子供っぽさ」が原因です。

春夏シーズンになると時折見かける半袖パーカー。
上手に着こなしている人よりも「なんだか残念…」に見えてしまう人が多い、非常に難しいアイテムの一つです。
なぜ、半袖パーカーはこれほどまでに「ダサい」という不名誉なレッテルを貼られてしまうのでしょうか。
最大の理由は、その機能的にちぐはぐな点にあります。
フードが付いているということは、本来、首周りの保温や日除け、軽い雨除けといった目的があるはずです。
一方で、袖は半袖。この「頭は暖かく、腕は涼しく」という組み合わせが、見る人に「いったい暑いの?寒いの?」という混乱を与え、ファッションとして非常に中途半端な印象を与えてしまうのです。
ファッションにおいて「季節感」はとても大切な要素ですが、半袖パーカーは季節感を表現するのが難しいアイテムなのです。
もう一つの理由は、そのデザインが持つ「幼さ」です。
部活動の練習着として半袖パーカーを愛用している学生の方は多いと思います。
その姿を見慣れてしまうと、どうしても半袖パーカーは「学生のトレーニングウェア」というイメージが拭えません。
大人がこれを着ると、その少年っぽさが目立ってしまい、年齢に合わない「頑張っている感じ」が出てしまう可能性があります。
さらに、スタイルが悪く見えやすいという点も無視できません。
- フードの重みで生地が後ろに引っ張られ、首元がだらしなく見えがち
- Tシャツの上に重ねると、肩周りや胴回りがもたついて着ぶくれして見えてしまう
- 袖と身頃のバランスが難しく、全体的に寸胴なシルエットに見えやすい
このように、半袖パーカーは多くの「残念に見える」要素を含んでいます。
もし、どうしても半袖パーカーに挑戦したいという場合は、生地にハリがあってフードがしっかり自立するものを選び、パンツは細身のスラックス、靴はレザースニーカーを合わせるなど、他のアイテムを極力きれいめにまとめて、全体のバランスを取る高度な着こなしが求められます。
上級者向きアイテムですね。
パーカーは何歳まで着られる?女性の場合
ファッションに年齢制限はありません。パーカーは何歳になっても着られますが、60代の女性が素敵に着こなすには「生活感」を消し、「上品さ」をプラスする工夫が必要です。

「この歳でパーカーなんて、もうおかしいかしら…」そんな風に思う必要は全くありません。
結論から言えば、パーカーに年齢制限はありません。
大切なのは「何歳だから着られない」と諦めることではなく、「今の自分を素敵に見せてくれるパーカーを、どう選んで、どう着るか」ということです。
私の母は70代ですが、上質なカシミヤ混のニットパーカーをとても素敵に着こなしています。
母を見ていると、年齢を重ねるからこそ素材の良さが際立ち、かえって若い頃よりも品良く見えることがあるのだな、と感じます。
大切なのは、年齢という数字ではなく、自分に似合うものを知っているかどうか、なのですね。
60代の女性がパーカーを着る上で、一番の課題となるのが「生活感をどうやってなくすか」ということです。
パーカーは着心地が良く便利な反面、一歩間違えると所帯じみて見えたり、少し疲れた印象になったりすることもあります。
特に、体型の変化を隠そうとして、ただ大きいだけのダボっとしたパーカーを選んでしまうのは逆効果。
かえって全体が大きく見え、だらしない印象を強調してしまう、よくある失敗例です。
ポイント
生活感をなくし、上品に着こなすための、ポイントは二つあります。
- 素材の質
少し光沢のあるきれいめな生地や、ふっくらとしたハリのあるダンボールニットなどを選ぶだけで、いつものパーカーがぐっと「お出かけ着」に変わります。 - 計算されたシルエット
気になる腰回りをさりげなくカバーしてくれるチュニック丈や、丸みのある形がモダンなコクーンシルエットなど、体型を隠すのではなく「美しく見せる」ためのデザインを選ぶことが重要です。
最近では、DoCLASSEのような大人の女性向けブランドから、私たちの悩みに応えてくれるような、洗練されたパーカーがたくさん登場しています。出典:DoCLASSE
これは、アパレル業界も「60代以上の人がパーカーを求めている」ことをちゃんと分かっている証拠と言えるでしょう。
「もう年だから」と決めつけずに、新しい自分に出会うチャンスと捉えて、パーカー選びを楽しんでみませんか?
60代のパーカーをおかしく見せない選び方のコツ
- 60代女性(レディース)におすすめのパーカー
- 60代男性(メンズ)におすすめのパーカー
- 60代のパーカー色の選び方
- 60代向けパーカーのサイズ選びポイント
60代女性(レディース)におすすめのパーカー
60代の女性がパーカーで失敗しないためには、生活感を消す「上質な素材」と、体型を美しく見せる「計算されたシルエット」を選ぶことが絶対条件です。
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60代の女性がパーカーを選ぶとき、一番避けたいのは「部屋着っぽさ」や「野暮ったさ」ですよね。
カジュアルなアイテムだからこそ、選び方一つで印象が大きく変わります。
ここでは、大人の女性にふさわしい品格と洗練された雰囲気を出すための、具体的なパーカー選びのコツを詳しく見ていきましょう。
素材で選ぶ:光沢・ハリ・艶がキーワード
大人のパーカー選びは、素材選びが9割を決めると言ってもいいくらいです。
若い頃はデザイン重視で選んでいたかもしれませんが、今は素材の質感が何よりも大切になります。
安価なスウェット生地は、数回の洗濯でヨレてしまったり、毛玉ができたりして、一気に生活感が出てしまいがちです。
私がパーカーを買い替えるときに必ずチェックするのは、生地の「ハリ」と「艶」です。
この二つがあるだけで、パーカーはカジュアルな服から、きれいめな「アウター」へと変わります。具体的におすすめなのは、以下のような素材です。
- ダンボールニット
ケーキの箱などに使われるダンボールのように、二枚の生地を中糸でつなぎ合わせた構造のニット素材です。
生地の間に空気の層ができるため、ふっくらとした厚みと軽さを両立しています。
シワになりにくく、美しいシルエットを保ちやすいので、上品な印象を与えたいときに最適です。
- 光沢のあるきれいめ素材
「シルケット加工」という、綿の表面を滑らかにする加工が施された生地や、レーヨンやリヨセルといった再生繊維が混紡された生地は、シルクのような美しい光沢を持っています。
この艶感が、パーカーをエレガントに見せてくれます。
- 上質なニット素材
秋冬であれば、ウールやカシミヤを混紡したニットパーカーもおすすめです。
スウェットにはない高級感と暖かさがあり、きれいめなスカートやパンツとの相性も抜群です。
これらの上質な素材は、もう一つ重要な利点をもたらします。
それは、フードがしっかり立つこと。
力なく寝てしまったフードはだらしなく見える一番の原因ですが、ハリのある素材ならフードが立体的な形を保ち、顔周りをすっきりと、そして首を長く見せてくれる効果が期待できます。
シルエットで選ぶ:体型カバーとスタイルアップを両立
年齢と共に変化する体型。それを上手にカバーしつつ、より素敵に見せるのが大人のファッションの面白いところですよね。
パーカー選びにおいても、シルエットは非常に重要です。
ただし、ここで陥りがちなのが「隠すために大きいサイズを選ぶ」という間違い。これはかえって全体を大きく見せてしまう原因になります。
目指すべきは、「隠す」のではなく「美しく見せる」シルエットです。
- チュニック丈・Aライン
気になるヒップやお腹周りをふんわりとカバーしてくれるチュニック丈は、大人の女性の強い味方です。
特に、裾に向かって緩やかに広がるAラインのシルエットは、体型をカバーしつつ、女性らしい優雅な動きを演出してくれます。
- コクーンシルエット
繭(コクーン)のように丸みを帯びたシルエットは、とてもモダンでおしゃれな印象を与えます。
肩や腕周り、胴回りにゆとりがあるのに、裾が少しすぼまっているので、だらしなく見えないのがポイントです。
- サイドスリット入り
最近よく見かけるようになった、裾の両脇に切れ込みが入ったデザインです。
このスリットがあるだけで、見た目に軽やかさと「抜け感」が生まれます。特に丈の長いパーカーでも重たく見えず、動きやすいという実用的なメリットもあります。
大人の女性向けブランドとして人気のDoCLASSE(ドゥクラッセ)や、セレクトショップで扱われるSounD BE(サウンドビー)などは、まさにこうした大人の体型悩みに寄り添った、美しいシルエットのパーカーを多く展開しています。
【厳選】60代女性におすすめのパーカー3選
ここでは、選び方のポイントを踏まえた上で、60代の女性に具体的におすすめしたいパーカーを3つご紹介します。
ベルーナ 裾タックデザインパーカー
丸みのある裾タックデザインと、立体的なフードで「生活感」を感じさせない一着。
薄手素材で春夏にも快適、きれいめにもカジュアルにも合わせやすい優秀パーカーです。
ゆったりめのシルエットで体型カバーもできます。
お手頃価格なのも良いですね。
ベルーナ 接触冷感!後プリーツUVパーカー
春夏の強い日差しや蒸し暑さが気になる季節にぴったりなのが、ベルーナの「接触冷感!後プリーツUVパーカー」。
肌に触れた瞬間ひんやりと心地よい接触冷感素材を使用しており、暑い日のお出かけやウォーキングでも快適です。
背面にはプリーツ加工が施されており、動くたびにふわりと揺れる美しいシルエットが魅力。体のラインを拾わず、自然に体型をカバーしてくれるのも嬉しいポイントです。
さらに、UVカット機能に加え、花粉が付きにくい加工もされているため、日常使いから旅行・ガーデニングなど幅広いシーンで活躍します。
カラーバリエーションも豊富で、上品なアイボリーやグレージュなど、大人の女性に似合う色展開が揃っています。
The North Face リアビューフルジップフーディ
アウトドアブランドとして絶大な信頼を誇るザ・ノース・フェイスですが、このモデルはタウンユースとして60代女性からも高い支持を得ています。
暖かな裏起毛素材と、しっかりと立ち上がる構築的なフードが、安価なパーカーとは違います。
ロゴもフード部分にさりげなく刺繍されているだけで、ブランドを主張しすぎない点も大人向きです。
約14,000円で、日常に上質なカジュアルを取り入れたい方におすすめ。
60代男性(メンズ)におすすめのパーカー
60代の男性がパーカーを着るなら、「少年っぽさ」ではなく「大人の余裕」を演出することが鍵。そのためには、安っぽく見えない「厚手の生地」と、洗練された印象を与える「こだわりのディテール」が不可欠です。
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60代の男性がパーカーを着こなす上で、最も避けたいのは「若作りしている」あるいは「ファッションに無頓着」という印象を与えてしまうことです。
目指すべきは、リラックスしていながらも品格を感じさせる、大人の男性ならではのスタイル。
そのためのパーカー選びのポイントを、具体的に解説していきます。
素材で選ぶ:ヘビーウェイトと上質ニット
女性のパーカー選びと同様に、男性の場合も素材の質が全体の印象を決定づけます。
薄くてペラペラな生地は、安っぽく見えるだけでなく、頼りなく貧相な印象を与えてしまいかねません。
大人の男性には、しっかりとして厚みのある生地がよく似合います。
- ヘビーウェイトスウェット
パーカーの生地の厚みは「オンス(oz)」という単位で表されます。
一般的なスウェットが7〜9オンス程度なのに対し、「10オンス以上」のものがヘビーウェイトと呼ばれます。
12オンス、14オンスといった厚手の生地は、それ自体にハリと重みがあるため、身体のラインを拾いすぎず、美しいシルエットを保ってくれます。フードがしっかりと立ち、型崩れしにくいのも大きなメリットです。
- 吊り編み生地
さらに品質にこだわるなら、「吊り編み」という旧式の編み機で作られた生地が最高峰とされています。
糸に余計な力をかけずにゆっくりと編むため、空気をたっぷり含んだ、ふっくらと柔らかな風合いが特徴です。
着心地の良さはもちろん、洗濯しても硬くなりにくいという特性も持っています。
- 上質なニット素材
スウェットとは違う、よりきれいめなアプローチとしてニットパーカーもおすすめです。
上質なウールやコットンで丁寧に編まれたパーカーは、それだけで上品で落ち着いた雰囲気になります。
テーラードジャケットのインナーとしても活用でき、着こなしの幅がぐっと広がります。
デザインで選ぶ:ディテールが洗練を生む
シンプルなアイテムだからこそ、細かな部分(ディテール)へのこだわりが、周りとの差を生み出します。
- ダブルジップ仕様
ジップアップパーカーを選ぶなら、ぜひこだわりたいポイント。
ジッパーが上下両方から開閉できる「ダブルジップ」は、見た目と機能性の両面でシングルジップより優れています。
下のジップを少し開けるだけで、座った時にお腹周りがポコっと膨らむのを防げますし、インナーをちらりと見せることで、着こなしに奥行きが生まれます。
- フードの紐(ひも)
意外と全体の印象を左右するのが、フードから垂れ下がっている紐です。
この紐が安っぽかったり、デザインが子供っぽかったりすると、パーカー全体の品格を下げてしまいます。
解決策はシンプルで、紐がないデザインを選ぶか、もし付いている場合は思い切って抜いてしまうこと。
これだけで首元が驚くほどすっきりとし、洗練された印象になります。
- ロゴやプリントは控えめに
大きなロゴや派手なプリントは、どうしても若者向けの印象が強くなります。
大人が選ぶなら、ロゴがない無地、あるいは胸元に小さなワンポイント刺繍がある程度の、ごくシンプルなデザインが最も上品で着回しやすいです。
ラルフローレンやラコステといった、長年愛され続けている定番ブランドは、品質管理がしっかりしており、流行に左右されない普遍的なデザインが多いため、大人の男性が最初に選ぶ一着として間違いのない選択と言えます。
【厳選】60代男性におすすめのパーカー3選
ここでは、選び方のポイントを踏まえ、60代の男性に具体的におすすめしたいパーカーを3つご紹介します。
United Athle 12.0oz ヘビーウェイトフルジップパーカ
大人のパーカーに求められる「生地の厚みとハリ」を、非常に手頃な価格で体験できるのがこの一着。
12オンスという本格的なヘビーウェイト生地を使用しており、フードの立ち上がりも良好です。
裏起毛で保温性も高く、丈夫な作りなので長く愛用できます。まずは質の良いパーカーを試してみたい、という方に最適な入門編と言えるでしょう。
価格もお手頃で、コストパフォーマンスの高さが光ります。
Polo Ralph Lauren ダブルニットフルジップフーディ
世界的なブランド、ポロ ラルフ ローレンが手掛けるパーカーは、大人の男性に安心感と品格を与えてくれます。
スウェットとは一線を画す、滑らかで光沢のあるダブルニット生地が、洗練されたドレッシーな印象を演出。胸元にあしらわれた小さなポニーのロゴも上品なアクセントになっています。
価格はさすがハイブランドというお値段ですが、それに見合う品質と、時代を超えて愛される普遍的なスタイルが魅力です。
The North Face リアビューフルジップフーディ
タウンユースとして60代男性からも高い評価を得ている定番モデルです。
暖かく快適な裏起毛素材と、すっきりとしたシンプルなデザインが人気の理由。
アウトドアブランドならではの機能性と、街着としてのおしゃれさを両立しており、休日の様々なシーンで活躍します。
フードのロゴがさりげないアクセントとなり、後ろ姿もスタイリッシュに決まります。
60代のパーカー色の選び方
60代のパーカーは、グレーやネイビーといった定番色を軸に、ベージュやカーキなど品の良い色を加えることで、失敗なくおしゃれの幅が広がります。

パーカーの色選びは、思っている以上にその日の印象を大きく左右します。
特に60代になると、顔色がくすんで見えたり、疲れて見えたりといった悩みも出てくるため、色選びは顔映りを良くするための重要なテクニックにもなります。
ここでは、大人の品格と清潔感を演出してくれる、色の選び方について掘り下げていきましょう。
まずは揃えたい、基本となるベーシックカラー
何色を買えばいいか迷ったら、まずはどんな服にも合わせやすく、着回し力抜群のベーシックカラーから揃えるのが基本です。
これらの色は、コーディネートの土台となってくれる頼もしい存在です。
- グレー
パーカーの王道カラーであり、最も万能な色。
一口にグレーと言っても、明るいライトグレーなら柔和で軽やかな印象に、チャコールグレーなら全体をキリっと引き締めてくれます。
どんな色とも喧嘩しない中立的な色なので、インナーやボトムスの色を選ばないのが最大の魅力です。 - ネイビー
黒ほど重たい印象にならず、知的で誠実な雰囲気を与えてくれるのがネイビー。
日本人の肌色にも馴染みやすく、上品なカジュアルスタイルを簡単に作ることができます。
「黒は少し強すぎるけれど、引き締めたい」という時に最適な色です。 - ブラック
着こなしをシャープに見せてくれる便利な色ですが、60代の方が着る場合は少し注意が必要です。
パーカー、パンツ、靴まで全て黒で統一してしまうと、威圧的に見えたり、暗く沈んだ印象になったりすることがあります。
インナーに白のTシャツを合わせたり、ベージュのパンツを合わせたりと、どこかに明るい色を取り入れて「抜け感」を作るのが、黒を上手に着こなすコツです。
上品さと個性をプラスするニュアンスカラー
ベーシックカラーに慣れてきたら、次の一枚として、上品で柔らかな印象を与えるニュアンスカラーに挑戦してみるのも素敵です。
私の父がまさにそうでした。昔から黒や紺の服ばかり着ていた父に、ある年、思い切って上品なライトベージュのニットパーカーをプレゼントしたんです。
最初は「こんな明るい色は気恥ずかしいよ」と戸惑っていましたが、一度着てみると、顔色がパッと明るく見え、周りの人からも「若々しく見えますね」と褒められたのが嬉しかったようで、今ではすっかりお気に入りになっています。
- ベージュ・アイボリー
優しく上品な雰囲気を演出してくれる、まさに大人のための色。
顔周りを明るく見せてくれる効果が高く、特に女性におすすめです。
全身を白やベージュの同系色でまとめる「ワントーンコーディネート」は、それだけで非常に洗練された印象になります。 - アースカラー
カーキやブラウン、テラコッタといった、大地や植物を思わせる自然な色合いです。
落ち着きがあり、大人のカジュアルスタイルにすんなりと馴染んでくれます。
ジーンズはもちろん、白や黒のパンツとも相性が良いです。
一方で、原色に近い真っ赤や真っ黄色といったビビッドカラーや、ベビーピンクのような淡いパステルカラーは、どうしても「若作り」に見えてしまうリスクが高まります。
もしコーディネートに色を取り入れたい場合は、ワインレッドやフォレストグリーン、くすんだブルーなど、深みと落ち着きのあるリッチなトーンを選ぶと、品格を保ちながらおしゃれを楽しむことができます。
60代向けパーカーのサイズ選びポイント
60代のパーカー選びで最も重要なのは、だらしなく見えない「ジャストフィット」。肩幅・身幅・着丈の3点を基本に、自分の体型を最もきれいに見せる一着を見つけることが成功への近道です。

どんなに素材が良く、色が素敵なパーカーでも、サイズが合っていなければ全てが台無しです。
大きすぎればだらしなく見え、小さすぎれば窮屈でみすぼらしい印象を与えてしまいます。
ここでは、60代の方が陥りがちな失敗を避け、自分の体型を最大限に美しく見せるための、具体的なサイズ選びのポイントを解説します。
基本となる考え方は、ずばり「ジャストフィット」。
最近の流行であるオーバーサイズ(ビッグシルエット)に安易に手を出すのは、少し危険です。
なぜなら、若い人が着ると「トレンド感」として認識されるスタイルも、大人が着ると単に「サイズが合っていないだらしない人」に見えてしまう可能性が高いからです。
私も以前、オンラインストアでモデルさんが素敵に着こなしていたオーバーサイズのパーカーに一目惚れして購入したことがあります。
しかし、実際に私が着てみると、モデルさんのような「こなれ感」は全く出ず、まるで借り物の服を着ているかのような、なんとも言えない残念な姿に…。
この失敗から、流行を追うのではなく、自分の体型に合ったサイズを選ぶことの重要性を痛感しました。
失敗しないための3つのチェックポイント
お店で試着する際や、オンラインストアのサイズ表を確認する際には、以下の3つのポイントを必ずチェックしましょう。
- 肩幅
パーカーの肩の縫い目(ショルダーライン)が、ご自身の肩の骨の先端あたりに、ちょうど来るのが理想的なサイズです。
この縫い目が腕側に落ちすぎていると「着られている感」が出てしまい、逆に首側に寄りすぎていると、肩周りが窮屈に見えてしまいます。
- 身幅
パーカーを着用した状態で、前身頃の生地を少しつまんでみてください。
胸周りやウエスト周りに、こぶし一つ分くらいのゆとりがあるのが、動きやすく、かつすっきりと見えるベストなサイズ感です。
身体のラインがくっきりと出てしまうほどタイトなものは避けましょう。
- 着丈
全体のシルエットのバランスを決める、非常に重要な要素です。
基本的には、ベルトの下のラインと、股下のラインのちょうど中間あたりに裾が来る長さを目安にすると、脚が長く見え、バランス良くまとまります。
着丈が短すぎると落ち着きがなく見え、長すぎると胴長短足に見えてしまう原因になります。(※女性向けのチュニック丈などを除く)
もし、どうしてもゆったりとしたシルエットのパーカーを楽しみたい場合は、ただ大きいサイズを選ぶのではなく、肩の落ちた「ドロップショルダー」や、身幅が広くデザインされた「ワイドシルエット」など、意図的に大きく作られたパーカーを選びましょう。
その上で、着丈は長すぎないものを選ぶと、だらしなく見えずに、リラックスした大人の雰囲気を演出できます。
オンラインで購入する際は、面倒に思わずにメジャーを取り出し、商品ページに記載されているサイズ表(肩幅、身幅、着丈などの実寸)と、ご自身が持っている中で最も着心地の良い服のサイズを測って比較することが、失敗を避けるための最も確実な方法です。
60代でパーカー外出はいつ着る?TPOガイド
パーカーはリラックスしたい休日にぴったりのアイテムですが、TPOをわきまえることが大人の品格を保つ秘訣。きれいめなアイテムと組み合わせれば、活躍の場はぐっと広がります。

さて、自分にぴったりの素敵なパーカーを見つけたら、いよいよそれを着てお出かけです。
しかし、ここで最後のポイント、「いつ、どこに着ていくか?」というTPOの問題です。
パーカーは非常に便利なアイテムですが、カジュアルな服なので、時と場所を間違えると、せっかくのコーディネートも台無しになりかねません。
ここでは、60代の方がパーカーを心置きなく楽しむための、具体的なシーン別ガイドをご紹介します。
大原則として覚えておきたいのは、パーカーが最も輝くのは「リラックスしたカジュアルな場面」である、ということ。
逆に言えば、格式が求められるフォーマルな場や、厳格なドレスコードが設けられている場所には、たとえどんなに高級なパーカーであってもふさわしくありません。
パーカーが活躍する「OKシーン」
以下のような場面では、パーカーはとても頼りになるアイテムです。
- 週末の散歩やカフェランチ
近所の公園を散策したり、お気に入りのカフェでランチを楽しんだり。
そんな気取らない休日に、パーカーの快適さはぴったりです。 - 友人との気兼ねない集まり
親しい友人とのホームパーティーや、カジュアルなレストランでの食事会など、リラックスした雰囲気の中では、パーカーが親しみやすさを演出してくれます。 - 旅行(特に移動時)
長時間座っている新幹線や飛行機の中では、伸縮性のある快適なパーカーが重宝します。
シワになりにくい素材を選べば、旅先でもきれいな状態を保てます。 - 趣味や軽い運動のとき
ガーデニングや美術館巡り、軽いウォーキングなど、アクティブに過ごしたい日にもパーカーは最適。
吸汗速乾性やUVカット機能のあるものを選ぶと、より快適に過ごせます。
私も休日は、お気に入りのジップパーカーを羽織って、よく愛犬と散歩に出かけます。さっと羽織れて動きやすいので、本当に便利です。
注意が必要な「NGシーン」
一方で、以下のような場面でパーカーを着用するのは避けたほうが良いでしょう。
大人のマナーとして、しっかりとわきまえておきたいですね。
- 格式の高いレストランやホテル
ドレスコードが指定されているような高級な場所では、パーカーは場違いな印象を与えてしまいます。 - 冠婚葬祭などの儀式
結婚式やお葬式といったフォーマルな儀式にパーカーを着ていくのは、言うまでもなくマナー違反です。 - 重要なビジネスシーン
大切な商談や、目上の方との会食など、礼儀が重んじられるビジネスの場にもふさわしくありません。
シーン別・コーディネート提案
TPOを理解した上で、具体的なコーディネートを考えてみましょう。大切なのは、パーカー以外のアイテムで全体の印象を調整することです。
シーン | 性別 | コーディネートのポイント |
---|---|---|
週末の散歩やカフェランチ | 男性 | ネイビーのジップパーカーに、白のボタンダウンシャツとベージュのチノパンを合わせます。 足元はレザーのローファーで引き締めると、清潔感のある上品なカジュアルスタイルが完成。 |
週末の散歩やカフェランチ | 女性 | グレージュのチュニック丈パーカーに、ボーダー柄のカットソーをのぞかせ、白のストレートパンツを合わせます。 シルバーのバレエシューズを履けば、気取らないけれど洗練されたフレンチシックな装いに。 |
友人との気兼ねない集まり | 男性 | 上質なグレーのプルオーバーパーカーを、テーラードジャケットのインナーとして使います。 ボトムスはきれいめなスラックスで。 決めすぎない「ジャケパースタイル」は、大人の余裕を感じさせます。 |
友人との気兼ねない集まり | 女性 | 光沢のある素材のきれいめパーカーに、プリーツスカートやワイドパンツを合わせます。 パールのネックレスや上質なレザーバッグをプラスすれば、カジュアルなパーカーがぐっと格上げされます。 |
旅行(移動時など) | 男女 | シワになりにくいニット素材や、軽量でUVカット機能のある高機能素材のパーカーが重宝します。 着脱しやすいジップアップタイプが便利。ストレッチの効いたパンツと合わせて、快適さと見た目の良さを両立させましょう。 |
パーカーコーディネートで失敗しないための合言葉は、「全身カジュアルにしない」です。
パーカー自体がカジュアルな分、パンツや靴、バッグといった他のアイテムのどこかに、一つでいいので「きれいめ」な要素を取り入れてみてください。
例えば、いつものスニーカーをレザースニーカーに変えるだけでも、全体の印象は驚くほど引き締まります。
このように、TPOとコーディネートのコツさえ押さえれば、パーカーは60代の日常をより豊かに、そして快適に彩ってくれる頼もしい味方になります。
ぜひ、ご自身のライフスタイルに合わせて、大人のパーカーファッションを存分に楽しんでくださいね。
60代でパーカーはおかしい?失敗しない大人の選び方と着こなし術|まとめ

- 60代でパーカーを着ること自体はまったく「おかしい」ことではない
- 「若作り」や「部屋着感」が、痛い・ダサいと思われる主な原因
- パーカー選びで最も重要なのは「素材の質」と「きれいなシルエット」
- 女性は「光沢」や「ハリ」のあるダンボールニットやきれいめ素材を選ぶ
- 男性は「10オンス以上」のヘビーウェイト生地を選ぶと失敗しない
- フードがしっかりと自立するデザインは、だらしなく見えないための必須条件
- 体型カバーには、ただ大きいサイズではなくチュニック丈やAラインを選ぶ
- サイズ選びの基本は「ジャストフィット」。肩幅・身幅・着丈を確認する
- 色はグレー、ネイビー、ベージュなど落ち着いた定番色から揃える
- 大きなロゴや派手なプリントは避け、シンプルな無地を選ぶ
- 男性のジップパーカーは、上下から開く「ダブルジップ」がおすすめ
- フードの紐はない方が、首元がすっきりして大人っぽい印象になる
- 半袖パーカーは着こなしが非常に難しく、避けるのが無難
- TPOをわきまえ、フォーマルな場では着用を避ける
- 全身をカジュアルで固めず、どこかに「きれいめ」なアイテムをプラスする